2011年04月03日の旅(名古屋)

いざ出発

久々の帰省中、自分以外の家族全員が外出する中、家の中にただ一人だけで居るというのはとてもつまらく思ったので、外出することにした。家を出て歩き、最寄りの駅から電車を幾度か乗り継ぎ名古屋駅へ到着した。地下鉄の改札口の近くにある、自動券売機でドニチエコきっぷを購入した。大人一枚600円也。

名古屋市科学館へ

この外出は前日から決めていたので、最初の行き先だけは考えていた。その行き先とは、2011年03月19日に新館がオープンした名古屋市科学館である。世界最大の内径を持つプラネタリウムを備え、最近は朝の早い時間から行列が出来ているとの事で、一番初めに行くことにしたのである。

実際に到着してみると、一時間強前に着いたのにも関わらず前評判通りに五百人程度の人が並んでいた。“皆様暇ですね”と思っていたが、そういう自分も無駄に一時間前から並んでいるのである。他人の事は言えない。

自分の旅は何時も適当なので、到着して外で配っているパンフレットを受け取るまでオープンの時間を知らなかった。依って、時間潰しの物を持ってきていなかった。まだ読んでない本でも適当に持ってこれば良かったなあと思いながら適当に鞄の中を探っていると、幸運にもiPod touchが入っていた。それが無かったら一時間適当に周囲に居るカップルの話でも盗み聞きしながら凍えていたことだろう。盗み聞きはそうでなくても行っていたのだが。

iPod touchで以前ダウンロードした麻雀やら、ソリティアやらをやっている内にぞろぞろと列は進んでいったので、ゲームの画面を見ながら適当に後ろを付いて行った。

オープンの時間になると、列の流れはより一層早くなり漸く先頭が見えるようになった。かなり沢山の人が前に方に並んでいたので、“既にプラネタリウムのチケットが数回分売り切れてしまっただろう。そっちのほうが早く科学館の見学が終わるから嬉しいのだけれども。”とか思いながら空席状況を表示している画面を見てみると、まだ何れの回も売り切れてはいなかった。しかし、更に列が進むと、一回目の空席数がどんどんと減っていき、残り一人になった。そして丁度自分が次に先頭になろうとする時に売り切れた。中々売り切れなかったところを見ると、自分の様に一人で来る客は少ないのだろう。ちょっと残念である。

さて、購入の際にドニチエコきっぷを提示すると一割引になるので遠慮無く提示させていただいた。また一応自分は大学生なので学生も提示した。これによって大人通常800円の所を、高大生の一割引で450円で入場できた。地下鉄一日乗り放題だけでも十分美味しいのにその上割引とはかなりお得な切符である。

漸く入館

博物館やら美術館やら科学館やら、文化を発信している所は沢山あるが、実際に入ったのは相当前に兄と行った“でんきの科学館”以来なような気がした。

中の展示物の詳細に就いては省略するが、普段分かっていても実際に体感が出来ない事が体感が出来るので非常に面白かった。と言う割には余り印象に残っていない。確かに展示されている物は覚えているのだが、此処に書くとなると本当にそれで良いのかと思ってしまう。恐らく詳しい記事はインターネット上に上がっていることだろうので、ここでは省略させて頂こう。

もっと早く観ておきたかったものといえば、生命館にあったDNAの模型である。生命科学でDNAに就いて習ったのだが、此れが中々実際のイメージが掴みにくかったのだが、そこに展示されていたモデルを見てしまえば一発で理解できた。科学館に子供の頃から遊びに来ていれば、科学嫌いの子供も減ると思う。しかし実際はうまくいかないのかもしれない。

適当に回っていると、鉄板の間を電気が流れている展示物を見つけた。宇宙線を観測する装置らしい。宇宙線が飛んでくると、鉄板の間を満たしている物質がイオン化され、それが元となって高電圧がかかっている鉄板の間を電気が流れて光の筋が出来るという仕組みである。結構頻繁に光っていたので、実は宇宙線だけじゃなくて、原発から漏れ出している物が観測されているのかなあとか思ったのだが、今まで名古屋の放射線量は平常通りなので、原発は関係なくあれだけの放射線が降り注いでいるのだろう。

世界最大のプラネタリウム

一つ前と時間的に前後する部分もあるのだけれども、プラネタリウムは科学館の他の部分を見学する間の時間に見に行った。

世界最大の内径だと言う話ではあるが、小学生の頃に一度だけしかプラネタリウムに行ったことが無い自分としては本当に大きいのかは分からない。また、投影システムも他のプラネタリウムも違うらしく、通常のプラネタリウムの投影装置では、中心の光源から光を出しその外側にある殻に穴をあけて光を通るようにし、その光がスクリーンに反射して投影されるという仕組みらしいのだが、今回導入した装置は、中心の光源からその外側に光を引っ張ってくる過程に於いて、穴を空けるのではなく光ファイバーを用いるようにしたらしい。これによって、今までは等級を光の玉の大きさでしか表現できなかったものが、実際の星空に近いような光の強さで表現できるようになったそうだ。また、更にその上に、星の瞬きまで再現するようになったらしい。しかし、実際に星空を観察するときに見えるのは星だけではない。それを観察する風景まで投影できてこそリアリティー溢れるものとなる。その為に10台以上(正確な台数は忘れてしまった。)のプロジェクターを用意している。此れにより全天球に対して、画像を表示することが可能となったそうだ。

さて、設備の説明は此れくらいにしてプログラムの内容に就いて簡単に書こう。先ず初めに設備の説明から始まる。丁度先ほど書いたことを実際に表示しながら説明してくれた。その後、今の季節に見える特に明るい星を含む星座の話をしてくれた。これで40分である。

個人的にはもう少し良いプログラムを作ることが出来るような気がしたが、六等星までの星空が綺麗なので一見の価値はあると思われる。暇があったら是非ともどうだろうか。

計画未定

科学館も全て回ったので何処かへ行くという予定が無くなってしまった。一応大まかな計画として、名古屋の地下鉄を乗り回すという目的があったので、用はなくても地下鉄で行ける一番端の駅を目指すか、ということで取り敢えず科学館の最寄り駅の伏見駅を通っている東山線の終点、赤池駅を目指すこととした。

赤池駅到着

元々電車に乗ることが目的とは言え地下鉄というのは地下を走っていて風景に殆ど変化がない非常につまらない路線である。故に書くことがない。

少し関係ないことでも書こう。乗ることが目的で乗り放題のチケットを買っているのだが、此れでは自分にとっては意味が無いと思っている。正直言って、乗るのだけならば旅客規則違反だが、どれだけでも乗ることが出来る。乗り放題のチケットの良いことは乗り放題では無くて、どこでも降りることが出来るということだ。故に乗り放題と言うよりは、降り放題なのである。

さて、赤池駅で降りて昼も過ぎていたので、近くのマクドナルドで昼食を摂ることとした。

マクドナルドは中々のボッタクリ店である。第一ウェブサイト上に値段を掲載していない。そして、セットにすると異常に高くなる。そんなもの一体誰が買うんだよと言った状況である。そういう訳で、基本的に自分は100円マックを単品で複数注文するのが常である。この時は、ハンバーガー二つとマックポーク一つを注文した。マクドナルドではこの二つの商品ばかり食べているのでマクドナルドの商品は正直良く分からない。しかし、この二つの商品ならば飲み物なしでもガツガツ行ける。

マクドナルドで昼食を食べたあとは外に出て駅の写真を撮影した。

次は桜通線

東山線はもう全線乗車したのでもう用は無い。次は桜通線に乗ろうと言う事で、東山線をさっき来た方へ戻る。東山線から名城線への乗換駅である八事駅で一度降りて写真を撮影した。八事駅の近くには公園があり緑が一杯あった。しかし、時間もあまり無かったので、数枚の写真を撮影して終わった。

名城線右回りに乗車し、次は名城線と桜通線の乗換駅である新瑞橋駅で下車しやはり写真を撮った。しかし此処は特に見るものも無かった。

そして東山線に乗車して、最近新規開業したばかりの徳重駅へ向かった。

徳重駅

最近開業した路線では、旅客の安全の為ホームドアが設置されていることが多い。その例に漏れず徳重駅もホームドアが設置されていた。また、駅毎に色も設定されているらしく、徳重駅の色であるピンクが多く用いられたデザインであった。正直言わせてもらえば、ピンクは趣味が悪いと思うが、そこまで酷いデザインセンスでは無かったのが良かっただろう。

徳重駅から外に出てみると、直結して“HILL'S WALK”が立っていた。店内にも少し入ったが、俺は場違いだと思ったので直ぐに回れ右をして外に出た。大型ショッピングモールは嫌いである。行っても、本屋しか見てまわるものがない。

予定通り名古屋港へ

ここまで読めば分かるように次は名港線へ向かった。

名城線と名港線の乗換駅である金山駅で数枚の写真を撮影した後、名港線に乗車し、名古屋港駅へ向かった。

名古屋港駅を出て近くの案内板を見ると海の上を橋が架かっているらしかったのでそこへ向かった。

臨海部には夢があると思っている。内陸部では見ることの出来ない大きな機材やら建築物を見ることが出来る。いや、そもそも海という物に惹かれているのかもしれない。しかしこの海によって多くの命が失われたのだなあと思うと何かが込み上げてきた。

適当に臨海部をぐるっと一周回りつつ写真を沢山撮影してきた。個人的にお薦め。

桜を見に行こう

さて、本当ならば次は中区役所駅辺りを目指すべきなのかもしれないが、随分と疲れてしまっていた。また、正直向かっても特に何も無いんでしょ?と言う思いもあったので折角ならば観光地っぽい所へ行こうということで、名城公園へ向かうこととした。名港線から、名城公園駅へは電車が直通しているので容易に行くことができる。座っているだけで到着するというのはやはり楽である。

名城公園に到着すると多くの人が花見を行っていた。適当に歩きつつ写真を撮影して満足。しかし写真というものは上手く桜を写せないものである。一眼レフカメラならば違うのかもしれないけれども。

そろそろ日も暮れてきたのでさっさと帰ることとした。

最後はテレビ塔

名城線から直接名古屋駅へ向かうことは出来ないので一度乗り換える必要性がある。どうせならば一度降りようということで、一度久屋大通で下車することとした。

久屋大通で下車して外に出ると、テレビ塔が立っているではないか。幾度と無く通過してきたがテレビ塔が久屋大通駅の近くということは知らなかった。ただ単に自分が疎いだけなのだけれども。

此処も幾らか桜が咲いていたので、数枚の写真を撮影した。しかしやはり上手く映らない。数枚撮って諦めた。

帰宅

もう夕日も随分と赤く染まってきたので、そのまま久屋大通から名古屋駅へ向かい、そのまま幾度か乗り継いで実家へ帰ることとした。地下から地上に出ると既に太陽は沈みきっていた。時間が経つのは早いなと思いつつ名古屋を後にした。


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